大坂先生の美人玄米コラム

メタボリック・シンドローム
(内臓脂肪型症候群)(その1)

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最近、メタボリック・シンドロームという言葉をよく耳にします。特に、この4月から40歳以上の被保険者・被扶養者に対して、メタボリック・シンドロームに着目した生活習慣病予防のための健診や保健指導が義務化されました。
そこで、今回はメタボリック・シンドロームについてお話をしたいと思います。

生活習慣病という言葉をご存知だと思います。生活習慣病とは、日頃の生活習慣が原因で発症すると考えられている疾病群で、以前は成人病と呼ばれていた糖尿病や高血圧症などが中心です。
この生活習慣病という名称は、1996年12月に旧厚生省によって取り上げられた概念で、翌年から本格的に導入されました。それまで成人病と呼んでいた疾病群の発症原因が加齢だけではないこと、また以前の二次予防(早期発見・早期治療)という考え方ではなく一次予防(健康増進・発病予防)が重要であり、この対策を推進するためです。
この背景には、日本人の寿命が長くなり、その結果として医療費の増大が予測されたこともあります。
しかし、どのような理由であれ、病気になって困るのは私たち一人ひとりです。元気で長生きが一番ですから、私たちも積極的に健康な生活を送るための注意が必要です。

この生活習慣病を予防するための一次予防として、メタボリック・シンドロームは重要な位置づけにあります。
なぜなら、メタボリック・シンドロームを放置すると動脈硬化を引き起こし、ついには日本人の三大死因の2位と3位の心疾患(心筋梗塞や狭心症)・脳血管疾患(脳梗塞や脳出血)、また国民病とも言われている糖尿病の合併症へと進むことが多いからです。(三大死因の1位はガン)

さて、メタボリック・シンドロームの診断基準ですが、日本やWHO(世界保健機関)、アメリカなどで若干の違いがあります。
日本では日本肥満学会、日本動脈硬化学会、日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本循環器学会、日本腎臓病学会、日本血栓止血学会、日本内科学会の8学会が、日本人の体型などを考慮して診断基準をまとめ、現在はそれを用いています。
その診断基準は、まず、おへその位置で測定した腹囲が男性で85㎝、女性では90㎝以上に該当する場合です。これは内臓脂肪面積の100平方㎝以上に相当すると考えられます。
これに、①血清脂質異常(トリグリセリド値150mg/dL以上、またはHDLコレステロール値40mg/dL未満) ②血圧高値(最高血圧130mmHg以上、または最低血圧85mmHg以上) ③高血糖(空腹時血糖値110mg/dL) の3項目のうち2つ以上があてはまれば、メタボリック・シンドロームと診断します。

この診断基準には、さまざまな意見があります。たとえば、WHOやアメリカの基準などと比べ、腹囲が男性より女性の方が大きく、その基準値も他より大きい、などです。
基準に違いはあるものの、血清脂質異常・血圧高値・高血糖は、動脈硬化を引き起こしたり促進したり、さらには相乗効果的に症状を悪化させる要因ともなりかねません。
怖いのは、ほとんどの場合、自覚症状も無く症状が進んでいくことです。その結果、後遺症が残ったり、看護や介護のさまざまな問題を引き起こしたりします。
転ばぬ先の杖ではありませんが、まずはメタボリック・シンドロームの診断基準を、自分自身の健康チェックとして取り入れてはいかがでしょうか。

※詳細については厚生労働省のHPをご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/seikatsu/04.html
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/seikatsu/05.html
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/seikatsu/06.html